CAT / INTERVIEW / SHOPFeb 6, 2016

自走型保護猫カフェ『ネコリパブリック』ってどんなところ?

「2022年2月22日までに、日本の猫の殺処分ゼロに!」という理念のもと運営されている猫カフェ『ネコリパブリック』。国内1号店を岐阜県にオープン後、大阪、東京と現在3店舗ある店内にいるのは、すべて飼い主のいない保護猫。ここにいる猫たちはみんな里親募集中なのです。そんな『ネコリパブリッック』は、日夜 “猫を飼いたい”、“猫と遊びたい”という人々が訪れる魅惑の空間だと聞き、猫カフェ初体験をしに行ってみました。お店のことや保護猫についてお話しをしてくれたのは、お茶の水店の責任者を務める徳永さんです。ではさっそく昭和レトロが可愛いお茶の水店に入ってみましょう!


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自走型保護猫カフェってどんなところ?

──広い和室でくつろげる雰囲気、猫もあちらこちらにいるんですね。部屋はいくつあるんですか?

お客様が利用できる部屋は3つあって、メインがこの広い和室です。ここにはたくさんの猫がいて、自由に遊んでいただけます。隣が休憩スペースといって、ドリンクコーナーや本などが置いてあり、シニアの猫がのんびりくつろいでいるんですよ。そのほかに貸し切りのできる洋間の個室もあります。

──ここにいるのはみんな保護された猫なんですよね。どんなところから来ているんですか?

動物保護団体さんや、同じく保護活動をしている個人の方からです。今このカフェにいる猫たちの譲渡が決まって空きができたら、新たな保護猫を受け入れています。

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──猫と遊べる猫カフェとしての利用ができますが、ここに来るだけで「猫助けになる」とはどういうことなんでしょうか。

30分単位でカフェの利用料金がかかるんですが、うちは通常の猫カフェよりも価格設定が少し高めで、平日だと30分1,100円なんです。というのは、この料金のなかに保護猫をサポートする“寄付料金”が含まれているから。つまりカフェへ来て、楽しんでいただくだけで保護猫のためになっているという仕組みなんです。ほかにも、店内や楽天ショップで販売しているネコリパブリックの雑貨をお買い物いただいても、猫たちへの寄付になります。

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──店内はすごく清潔ですね。スタッフは何名で運営されているんですか?

うちのスタッフは6〜7名いるんですが、営業時間中お店にいるのは2名くらいです。あとはボランティアさんが40名ほどいて、猫のブラッシングやケア、お掃除、混雑時はお客様のご案内のフォローもしてもらっています。

──お客様はどんな方がいらっしゃるんでしょうか。

年齢層は幅広いですね。20代から70代のご夫婦、会社帰りのOLさんや、男性もおひとりでいらっしゃいます。あとは2〜3名の女性同士のグループや、お子様連れのご家族など。以前は“猫カフェ巡り”をしている方が多い印象だったんですが、最近は「猫を飼えないけど猫助けの為に」という方や、「里親になりたい」という方も増えてきましたね。

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──里親希望の方の割合は、来店者全体からいうと?

1割くらいでしょうか。最初から里親希望でいらしても、目移りしてしまって「また来ます」と帰られるパターンがありますね。猫たちが人懐こくて膝に乗ってきちゃうし、決めがたいみたいです。

──たしかに。私も入店して数十分ですが、もうすっかり居心地が良くなってしまって帰りたくないです(笑)。みなさんも長居されていくんじゃないですか?

初めて来店される方は、最初30分を選ばれるんですが、だいたい延長して1時間、次回からは始めから「1時間で」とおっしゃいますね。常連の方だと2時間くらい遊んで行かれますよ。

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保護猫たちのバックストーリー

──たくさんの猫がいますが、何歳くらいの子がいるんですか?

今は1〜3歳がメインですが15歳以上の子もいます。

──飼い主に捨てられたり、もともと外猫だった子など、保護猫といってもさまざまだと思いますが、どんな子がいるのか教えていただけますか。

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そうですね、たとえば1歳のときに捨てられて3年間野良生活をしていた子。もともと人懐っこい性格だったので、その子のいた地域内で可愛いがられていたんですが、猫嫌いなおじさんに棒をもって追いかけられていたそうで。人懐っこい性格がゆえに悪さをされないようにと保護されました。うちに来たときも最初はおしりを下げて怯えるしぐさをしていたんですが、徐々にもとの性格を取り戻していきましたね。(※現在は里親が決まり幸せな毎日を送っています)

──外で生きていくのは厳しいと聞きます。

野良猫だと廃墟で生まれ育った黒豆と、男爵という名前の子もいます。うちに来た当初、ものすごく警戒心が強かったんですが、後に黒豆は撫でられるのが好きだったとわかるんです。

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──心を許せるまでになったんですね。

はい。スタッッフがいつも気にかけていたら、少しずつ慣れていったんです。黒豆のテリトリー内限定なんですが「どんどん撫でてください」ってスリスリして来るほどに。人も大好きになったんですよ。いっぽう男爵はというと、最も人慣れしない猫だったんです。でもおもちゃが好きで、お客様がたくさん遊んでくれたおかげで警戒心がとれて。以前は目があっただけで逃げていたのに、最近では鼻をツンっと触れるほどになったんですよ。(※この2匹も先日無事に里親が決まりました)

──遊んであげることで猫たちが人にも慣れて、里親さんも決まりやすくなりますね!

生まれてから人間に会ったことのなかった福島県から来た子も、今では「もっと撫でろ〜」ってこちらの手をガシっと掴んでくるほどです(笑)。あとは、飼い主さんが高齢で亡くなり、行き場をなくしたシニアの猫たちがいます。

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──最初に話してくれた休憩スペースにいる子ですか?

はい。そのシニア猫は2匹とも去勢・避妊手術がされていなくて来た当初、発情していて可哀想でした。1匹はここに来た当初ガリガリに痩せて2キロなくて。健康状態を見つつ、体重を増やしてから避妊手術をしたんです。

ほかに、今冷蔵庫の裏に隠れちゃった15歳のおじいちゃん猫。この子は飼い主さんが動物病院に持ち込んだんです。安楽死させて欲しいと。15年も連れ添ってきたのに……。

──そんなことが……。認めたくないことも実際にあるのが事実。でも、そんなバックストーリーのある猫たちに新しい家族が見つかったら、喜びも大きいのではないですか?

もちろんそうですね。ここに来たばかりのときシャーシャー言って全然触れなかった子が、ずっと目をかけてたら、いつの間にか撫でさせてくれるようになったり。そういう子に貰い手が現れるとすごくうれしいです。反面、寂しさも少しありますけどね。

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『ネコリパブリック』を120%楽しむ方法

──お店が混む時間帯はありますか?

土日の14時〜17時が混む時間ですが、それ以外は平日も休日も同じですかね。平日は金曜日が混みがちですが、何曜日が混むかはオープンしてみないとわからないんです。

──店内でイベントもされているそうですが。

猫ヨガや、猫毛フェルトづくりなどやりました。ほかにも猫の撮影会や、猫のメディカルアロマの勉強会も。アロマは成分をきちんと理解して使用すれば、猫のしつけにも使えるんです。お持ち帰りいただける、肉球用のクリームもつくりました。

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──なるほど。すでに猫を飼っている方も楽しめるというわけですね。

3〜4匹飼っていてこれ以上は飼えないって方もいらっしゃいますね。「今日は浮気しに来ました」って言って(笑)。そうそう、あと寄席もやってます! 落語の噺家さんに来ていただいて、15名くらいお客様をお呼びして。

──やっぱり猫の噺しを?

に、なってますね(笑)。噺家さんも猫が好きすぎて猫と遊んでしまうので、なかなか落語がはじまらないのが悩みでしょうか(笑)。

──猫たちも近くに寄ってきたりして、楽しそうですね~!

猫がいる空間でみなさんに楽しんでいただけるように、いろいろ企画しているんです。イベントはFacebookで告知してます。

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猫の里親になるには?

──里親として猫を貰いたいと思ったらどうすればいいんですか?

初めて猫を飼う場合、猫の選び方や、飼うときに何に気をつければいいかわからないと思うので、ぜひ私たちに声をかけてください。その方のライフスタイルをお聞きして、猫のお留守番が長くなるようでしたら、こういう子がおすすめですよとか、1匹飼いに適している子のご紹介もできます。

──すでに猫を飼っていて、もう1匹欲しいという場合は?

2匹目、3匹目をという方には、先住猫の性格を聞きながら合う子をご案内します。結婚相談所みたいな感覚でしょうか。多頭飼いになると、猫の年齢や性格の相性もあるので、猫と飼い主さんに合うバランスでアドバイスさせていただきます。

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──猫のストレスにならない環境づくりも大事なんですね。里親になれる条件はあるんですか?

譲渡活動をしている団体によって条件は違うのですが、うちは保証人をつけていただければ一人暮らしの方や、シングルの男性でも大丈夫です。但し、ペット可物件に住んでいるかとか、今後結婚されるときにお相手が猫アレルギーだったらどうしますか、といった細かい質問事項や条件はあります。

──とくに猫を飼うのが初めだったりすると先のことが想像しづらいと思うので、そういった質問に答えることで、飼う側も今だけの気持ちじゃなく将来を見据えることができそうです。

それらのアンケートのほかに、ネコリパブリックとの面接もあるので、心配なことは遠慮なく聞いていただければと思います。その後2週間のトライアル期間を経て、正式譲渡という流れです。
費用面では、希望する子のそれまでにかかったワクチンや医療費と、ご自宅にお届けする際の交通費がかかります。また、「猫助けセット」といって初めて猫を飼うのに必要な物が揃っているセットか、先住猫がいる場合は金券を、寄付の気持ちも含めてご購入いただいています。

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──2013年に岐阜店がオープンして以来、大阪店、お茶の水店もオープンし、カフェの運営に里親探しなどネコリパブリックは精力的に活動されていますね。

どれもこれも猫のためです。ここにいるみんな、猫が大好きなので。

──ペットの殺処分がゼロになるように、私たちもできることをしていきます。機会があったら猫の里親さんにもお話しを伺ってみたいです。今日はどうもありがとうございました。

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■INFORMATION
ネコリパブリックでは毎月さまざまなイベントが開催されています。ぜひ遊びに行ってみてください!

2月16日(火)~3月6日(日)ねこまつりat湯島
ネコリパ周辺の個性豊かな6店舗でそれぞれ猫をテーマにしたワークショップやグッズ販売などを行います。
https://www.facebook.com/events/1040250376038255/

2月19日(金)~22日(月)11~19時 ねこったけ展
神楽坂プリュス にてネコリパオリジナルグッズを販売いたします。

2月22日(月)18時半~19時半 猫風邪勉強会
動物病院の委員長先生に直接質問ができちゃいます。
http://goo.gl/forms/hV2qbnTctb

2月27日(土)、3月12日(土)11時~13時 ネコリパ寄席

3月20日(日)~21日(祝) ネコ市ネコ座 神戸
猫好きによる、猫のための、楽しみながら猫助けができる、猫祭り。
http://www.nekoichinekoza.jp/
※最新イベント情報はネコリパブリックのFacebookでご確認いただけます。


■ネコリパブリック店舗
東京お茶の水店
東京都文京区3-1-9 CRANEビル4階
電話:03-5826-8920
営業時間:平日15:00~20:00 祝日11:00~18:00 
定休日:木曜(祝日の場合は営業)

岐阜店
岐阜県岐阜市正木1982-4
電話:058-214-2993
営業時間:11:00~18:00
定休日:木曜

大阪心斎橋店
大阪府大阪市中央区南船場3-7-13 3階
電話:06-7171-2243
営業時間:平日13:00~21:00 祝日11:00~19:00(翌日が祝日の際、日曜は21:00まで営業)
定休日:月曜(月曜が祝日の場合、翌火曜が休み)

ネコリパブリック公式WEBサイト http://www.neco-republic.jp/
ネコリパブリック楽天オンラインストア http://www.rakuten.ne.jp/gold/necorepublic/


interview, edit Tomoko Komiyama
photo Jun Takahashi

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 お茶の水店 が イヌトネコト に紹介されました | 保護猫カフェ NECO REPUBLIC(ネコリパブリック) | 2016.11.16 10:53

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