DOG / INTERVIEWMar 18, 2015

ドッグライフアドバイザー斎藤奈月さんと愛犬ベリー

温もりのあるご自宅に、朗らかな笑顔で迎えてくれたドックライフアドバイザーの斎藤奈月さん。彼女は実用万象学という心理統計学を使って、愛犬と家族のハッピーライフを広めています。元気いっぱいなお子さんとシュナウザーのベリーちゃんが、おやつの取り合いをしている微笑ましい光景を眺めながら、犬の性格判断や、価値観の見分け方、そしてベリーちゃんについてお話を伺いました。


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統計学で犬の持ち味がわかる。

──斎藤さんがされている“ドッグライフカウンセリング”とはどのようなものですか?

実用万象学という統計学を使って、飼い主さんにわんちゃんの性格をお教えしているんです。お悩みをお聞きしながら、お互いの関係がもっと良くなるようにアドバイスをしています。

──実用万象学…、聞いたことのない言葉です。

そうですよね。実用万象学とは算命学、統計学、心理学を融合したもの。簡単に言うと、生年月日から”ひととなり”を知り、分析することなんです。これはもともと人のために使われてた統計学なんですが、犬や猫にも応用できることがわかったんです。生年月日は私たちが自然と出合った日でもあるんです。実用万象学は、人間も動物も自然の一部である、という定義なんです。

──実用万象学で犬のどんなことがわかるのですか?

価値観、性格、生き方、気質といったその犬の持ち味がわかります。東洋医学で使われている陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)を使って気質を見るのですが、その医学に精通している獣医さんだと、その子がなりやすい疾患までわかると言われているんですよ。

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──性格は何通りあるのですか?

全部で216,000通りです。①価値観が3種類、②性格が12種類で、③生き方・気質は10種類。これらは、他人から見えている性格の顕在意識(価値観・性格)と、他人から見えていない潜在意識(生き方・気質)です。この①〜③の3種類を総合すると、犬の性格や能力などがはっきりとわかります。

──カウンセリングではどのようなことをしているのですか?

飼い主さんの万象学の結果も調べて、照らし合わせて「おうちでのわんちゃんはどうですか?」といった対話をします。わんちゃんの生活スタイルや遊び方、コミュニケーションの方法を分析しながら、飼い主さんが困っていることや、疑問に思っていることに答えたり、1時間かけてゆっくり。

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3種類に分かれる“価値観”

──生年月日がわからない場合はどうなるのでしょうか?

できないんです。正確な分析とカウンセリングをするには、生年月日が必須なんですね。

──どこか見分けられるポイントがあれば知りたいです。

よくクイズ形式で「わんちゃんはどのタイプだと思いますか?」って飼い主さんに聞いてるんです。気質まではさすがにわからないんですが、価値観はわりとみなさん当たっていますね。

価値観は「ロジカル」「ピース」「ヴィジョン」という3通り。これだけでも全然タイプが違うんですよ。

・ロジカルは納得型。自分軸、自分のペースを大事にしたい。
・ピースは平穏型。人の輪を大事にしたい。
・ヴィジョンは願望型ですね。自分の願望、自分が何をしたいかというのが大事なタイプ。

──よく観察すれば価値観はわかりそうですね。

お散歩中に、飼い主さんが立ち話ししているときもわかりやすいですよ。ロジカルはいつもの自分のペースがあるから、急に立ち止まって飼い主さんがしゃべっていると「勘弁してくれよ」って雰囲気。ピースは飼い主さんと一緒に何かするのが好きなので、合わせて待っててくれる。ヴィジョンは目についたものがあると「あれなにー?興味あるー!」って周りにはおかまいなし。

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先入観があると本来の良さは見えてこない。

──犬種による性格もあると思うのですが、そのあたりはどうなのでしょうか?

私は犬種による性格分類はせず、あくまでその子自身を見ます。先日、実際にあったご相談で、ボーダーコリーの飼い主さんから「うちの子、ボーダーっぽくないんです。利口じゃないし」と。確かにボーダーコリーって、頭が良くて、フリスビーをやったり…、そんなイメージがありますよね。

それで、万象学でその子の気質を見たら、ゆるく楽しみたいタイプだったんです。でも真逆のキツイ訓練をしていたので、その子にとって楽しいはずのフリスビーが、苦痛になってしまったんです。要するに犬種のイメージだけ強くもっていると、本来の良さを見落としちゃうってことなんですよね。

──なるほど。“犬種の性格” 自体、私たちの先入観だったということですね。

訓練士さんだと見分けがつくんですが、一般のご家庭で飼うと、”犬の説明書” というか、雑誌や専門誌などから特定の犬種の情報を得ますよね。そうすると「こんなはずじゃなかったのに! うちの子変かも」となってしまいがちなんです。

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──犬の性格や能力も、千差万別なんですね。

桜梅桃李という言葉あるように、それぞれありのままの良さがあるんです。だから生まれもった性格を活かしましょうねっと。それと肉体は遺伝するけど、精神は遺伝しないので、性格でいうところの ”お母さん似” 、 ”お父さん似” は環境がつくりあげていくもの。それは犬も人も同じです。

──他にどんな相談があるのですか?

「他のわんちゃんはできていることが、うちの子はできない」、「アジリティ(※犬と人が調和をとりながら行う競技)をやらせているけど合っているか」とか。あとは「多頭飼育で犬同士の相性が合わず、喧嘩ばかりなんです」というのも。

──飼い主さんが犬に対して間違った見方をしていることもあるのでしょうか?

そうですね。その子の持ち味を知らずに「うちの子バカなんだよね〜」って言ってたり。実はそこが本来の良さだったりすることも多いですね。

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タイプ別、犬が喜ぶ褒め方。

──犬のしつけで ”褒める” ことをしますが、これも使い分けが必要ですか?

褒め方もさきほどの価値観の3タイプ「ロジカル」「ピース」「ヴィジョン」で、やる気を引き出して、自己肯定感を高める言葉がそれぞれあるんです。ピースは感謝の気持ちを伝えてもらうことが好きなんです。「ありがとね」「待っててくれてうれしいよ」とか。

──ヴィジョンとロジカルはどうですか?

ヴィジョンには「すごーい!」「天才!」と力強く、リアクションをお〜きく! ロジカルは納得しないと嫌なので具体的に。「ここがこうだから良かったんだよ」って。逆にテンション高く「天才〜!」なんて言っちゃうとバカにされてるの?って冷めちゃうので、褒めすぎNGです(笑)。

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──リアクションの強弱はわかりますが、”感謝” と ”具体的” はどうやったらいいのですか?

どこがどう良かったかを “端的に伝える” が効果的。犬って私たちが言っていることを理解しているんです。私たちが思っている以上に。

ピースタイプのわんちゃんの中には、飼い主さんと少しでも離れると、ピーピー鳴いて寂しがる子もいて。飼い主さんが「トイレにも行けない」って困っていたんです。この場合は「トイレに行ってくるね。その間待っててくれたら、私うれしいな」って声をかえてあげるんです。そしたらちゃ〜んと待てるように。言葉がけひとつで変わったんです。

──カウンセリング後、みなさんどんな感じですか?

わんちゃんと一緒にカウンセリングをしているんですが、終わるとみんな ”きゅうっ” と抱きしめてますね。「そうだったんだね。ごめんね。これからは、良いところを伸ばしてあげるね」って。内面を知ることで、いっそう愛おしくなるんです。

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犬と人が寄り添って暮らす、ということ。

──ドッグライフアドバイザーをしていて良かったと思うことはどんなときですか?

いちばん嬉しいのは飼い主さんとわんちゃんの関係が良くなったと聞くこと! もともとこの仕事をしたきっかけが、犬と人とがもっと寄り添って暮らして欲しいと思ったからなので。

──以前に犬の訓練なども学校で学んでいたんですね。

はい。それと学生の頃に、捨てられて殺処分されてしまう犬がいる現状も見てきました。だからこそ、このカウンセリングを通して何か力になれればと思っています。

できれば犬を飼う前にも、教えてあげたいんです。飼い主さんの生活スタイルにあった子を飼うことができたら、どちらもストレスなく過ごせますよね。「やっぱり飼えない」も減るはず。今後そっちも視野にいれていくつもりです。

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──斎藤さんはいつから犬と暮らしているのですか?

私は9歳の頃から、我が家にはずっと犬がいるんです。最初はシベリアンハスキー、その子が亡くなってからはずっとシュナウザーがいて、今うちにいるシュナウザーのベリーちゃんは3代目なんですよ。今では犬のいない暮らしが想像できないです(笑)。

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愛犬との生活をもっと楽しくする関係づくり。

──ベリーちゃんはどんな性格ですか?

13歳なので、今はお家でのんびりなんですが、すごく働きたがりというか、動きたがり。まだ小さい息子の三男が一人で廊下へ出て行ったりすると、ベリーちゃんが三男のおしりを噛んで、ワンワンワン! 行っちゃだめだよ、と教えてあげてたり。普段のベリーちゃんは「私、面倒見るのとか嫌なんだけどな〜」って雰囲気なんですけど、いざとなったらしょうがない! やるよって(笑)。

──面倒見がいいんですね。

彼女は使命感、責任感がもともと強いからですかね。万象学だとヴィジョンタイプだから「私、私」って言いたいんだろうけど、今は「赤ちゃんがいる、私待ってますね」って感じで、文句も言わずに待っててくれます。一段落して私が「ベリーちゃん?」って呼ぶと「きーーたーーっ!」って。目がキラン、イエーイってなってます(笑)。

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──愛犬との生活をもっと楽しくする関係づくりのコツがあったら教えてください。

わんちゃんも認めてあげることですかね。飼い主さんがしたいこと、わんちゃんにやらせたいことというエゴではなく、その子らしさを見てあげること。“飼っている” ではなく、友達やパートーナーであるといった気持ちの持ち方ですね。

──そう考えることで、犬にとって何が大切なのかを尊重していけますね。

そうなんですよ。わんちゃんが何かいたずらをしちゃったとしても、ただダメ!っと叱るばかりだったり、逆にあきらめでもなく、「この子は何がしたかったんだろう、何を言いたかったんだろう」と考えることが、お互いの良い関係につながっていくと思います。

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DOG’S PROFILE
ベリー
シュナウザー/雌/2002年12月28日生まれ

OWNER’S PROFILE
斎藤奈月さん/ドッグライフアドバイザー
1982年 東京都生まれ。東京ペットコミュニティ専門学校にてグレートデンに魅了されドッグトレーナー技術を学ぶ。ドッグカフェ勤務時に、接客業に興味を持ち東京ディズニーランドに勤務「ディズニーホスピタリティ」を学ぶ。結婚・出産後「自分らしさとは」を考えるようになり、実用万象学と出逢う。2013年4月、シニアスキルリーダー認定試験に合格。自分らしさ発見や子育て講座などの活動をする中、実用万象学を動物にも活用できないか?と思い大好きな動物と人とのコミュニケーションをより良くする方法として実用万象学を活用。現在、3人の息子の子育てを楽しみながら、「家族」をテーマにドッグライフアドバイザーとして活動中。
JBAN PLACE DOG LIFE -ドッグライフ──http://doglife-jban.com/


interview, edit Tomoko Komiyama / photo Jun Takahashi / translation Chiyoko Kimura

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